『アサシン クリード シャドウズ』開発チームより、日本の皆さまへ
初めに、約20年にもわたり「アサシン クリード」シリーズをご愛顧いただき、心より感謝いたします。その歴史の中で、第三回十字軍遠征のアサシンから、9世紀イングランドのヴァイキングをはじめ、さまざまな舞台や時代背景、キャラクターを登場させてきました。そして、私たち開発チームメンバーにとって、戦国時代の日本を舞台にした「アサシン クリード」の制作は長年の夢でした。
『アサシン クリード シャドウズ』の発表以来、多くのご期待をいただいた反面、日本のプレイヤーをはじめとする皆さまからご指摘やご意見も頂戴しました。歴史表現に情熱を傾ける私たちにとって、豊かな歴史と文化の忠実な表現を憂慮される皆さまのご意見は深く尊重されるとともに、日本の皆さまにご懸念を生じさせたことについて、心よりお詫び申し上げます。
ここで、本作品に対する開発意図と開発に関する決定について、以下のとおりご説明させていただきます。
忠実性に関する全体的な取り組み
私たちは、没入感を実現するとともに、敬意を持った表現で戦国時代の日本を描くことに注力してきました。
『アサシン クリード シャドウズ』を含む「アサシン クリード」シリーズのゲームは、史実や歴史上の人物を再現する目的で作られたものではありません。プレイヤーの皆さまの好奇心を刺激し、私たちがインスピレーションを得た歴史的な舞台を探求し、知っていただくことを目指しています。
『アサシン クリード シャドウズ』は、戦国時代の日本を舞台にした魅力的な歴史フィクションを描くエンターテインメントゲームとして開発を進めています。
そしてその開発にあたり、外部のコンサルタントから、歴史家、研究者、Ubisoftジャパンの社内メンバーまで、幅広い関係者の協力を得て進めてきました。こうした取り組みにもかかわらず、プロモーション素材の一部に監修が行き届かず、日本の皆さまにご懸念を生じさせることとなってしまいましたことを、重ねてお詫び申し上げます。
これまでに発表されたゲーム映像はすべて開発中のものであり、ゲーム本編の内容に関しては、私たちは皆さまからいただいた建設的なご意見に基づき、ゲームを皆さまにお届けするその時まで、そしてその先も、改善の努力を続けてまいります。
また、制作プロセスを通じて多くの方々にご協力をいただいておりますが、ゲームプレイとエンターテインメントを考慮したゲーム内容については開発チームのみが責任を負うものであり、ご協力いただいた関係各所には一切の責任はございません。
社内外を問わず、協力いただきました方々へのいかなるご批判も、どうぞお控えいただきますよう切にお願い申し上げます。
創作表現と歴史からのインスピレーション
私たちはあらゆる場面で忠実な描写に努めているものの、「アサシン クリード」シリーズのゲームはあくまでも歴史上の実在の出来事や人物にインスパイアされたフィクション作品です。魅力的で没入感のあるゲーム体験を作り上げるため、「アサシン クリード」はシリーズ初期から創作表現の自由を活かして、ファンタジーの要素を取り入れてきました。たとえば、ゲーム内における弥助は、そうした創作表現の一例です。謎に包まれた稀有な存在である弥助という人物は、戦国時代の日本という魅力的な舞台を背景に「アサシン クリード」のストーリーを語るのに理想的な登場人物候補となりました。
『アサシン クリード シャドウズ』に登場する弥助は侍として描写されますが、この点が議論の的となっていることは私たちも認識しております。ただ、もうひとりの主人公である奈緒江(日本人の忍)も同じく重要人物であり、彼らふたりの主人公が、それぞれ異なるゲームスタイルとストーリー、そして共に織り成す物語を提供します。私たちは、皆さまのフィードバックをとても大切にしています。今後も貴重なご意見とご感想をお寄せいただけますよう、心よりお願いいたします。貴重なご意見を反映し、できる限り皆さまのご希望に沿うよう、努力を継続してまいります。2024年11月15日に『アサシン クリード シャドウズ』が発売された暁には、日本だけでなく世界中のプレイヤーの皆さまに、私たちがこの作品に注いだ情熱と努力と愛が皆さまに伝わり、引き続き弊社のゲームをご愛顧いただくことを願ってやみません。
『アサシン クリード シャドウズ』開発チーム より
引用: 『アサシン クリード シャドウズ』開発チームより、日本の皆さまへ (ubisoft.com)
Follow-upの論点:
- 過去「史実に忠実」と発言したことは撤回するのか
このひとことさえなければ、歴史の世界であってもフィクションの世界の話にとどまり、おそらくゲーマーの好き嫌い論議で終わっていた。誰も龍が如くを見て事実と違うと文句は言わない。 - これ以外に問題となった、著作権・無断使用に関してはどのように対処するのか
- こういった明らかな落ち度が指摘に含まれていたにも関わらず、DEI問題と決めつけたかのようにひとくくりに「レイシスト」と呼んだCEOの発言は撤回、もしくは釈明するのか
Ubisoft CEO Yves Guillemot has called out and denounced the racist backlash and "hateful acts" towards Assassin's Creed Shadows and its adaptation of Yasuke, the first black samurai.
引用: Ubisoft CEO Calls Out "Hateful Acts" Towards Assassin's Creed Shadows' Reveal (thegamer.com)
- CEROの評価はどのようになるのか、それを受けて経産省はどのように動くのか
(浜田議員からの照会に対して、経産省は民間の倫理審査前ということで回答留保) - 日本人が事実を捻じ曲げた、という主張をする人がいることに対してどのように対処していくのか(これが第2の慰安婦問題になるという指摘がある)
- Ubisoftの株価およびこのソフト、他のソフトの売上はどうなっていくか
(7/24時点でEUR18.67まで低下) - AIで収集したがために混在したであろう時代考証上の誤りに対して、今後どのような考慮がなされるか(ガードレール、電柱、ローマ字、軽トラ、現存する団体の旗印など。人が情報を集めて手で描いていたら、悪意がない限りこんなことは起こらないと思われる)
- 表舞台に引っ張り出されてしまった、Thomas Lockleyの今後
- 表舞台に引っ張り出されてしまった、Sweet Baby Inc.の今後
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